2017年8月1日火曜日

チューニングなどという(まずは基本ですよ編)

ギターのチューニングについて、何回かに分けて書こうと思います。まぁ、結論としては僕の作ったアプリを使ってね(てへぺろ)、ってことではあるのですが、思うところもいろいろあるので。

まずは身もふたもないことを書きますが、ギターというのは構造的に、ピアノやオルガンなどと比べて、そんなに厳密に正確な音程を出せる楽器ではありません。オクターブチューニングをしっかり合わせても、各フレットの音ではどうしても誤差が生じます。フレットは指板に打ち込んでありますから、容易には調整できません。そもそも弦を押さえる強さの加減で音程が変わりますしね。クロマチックチューナーをお持ちなら、一度各音を測ってみてはいかがでしょうか。

とは言え、それでもチューニングはとても重要なわけで、ないがしろにはできません。

そこでまず今回は、基本的なギターのチューニング方法です。一応だらだらと言葉で書きますが、YouTubeなどでチューニング方法を検索すれば動画で説明されている方がすぐに見つかると思うので、そちらをご覧になった方がわかりやすいです。

使用するのは音叉だけです。A(ラ)の440HZのものです。音叉は楽器店で数百円で買えると思うので、一番リーズナブルで正確な方法だと思います。

音叉を鳴らす時は叩くわけですが、机のカドなど固い所に当てると狂う元になるので、太ももなんかにペシッと叩くのがいいのではないでしょうか。痛くない程度にね。

音叉はそのままでは音が小さいので、お尻の部分を何かに当てて共鳴させます。机やテーブルでもいいのですが、アコースティックギターなら、ギターが共鳴箱そのものですから、ボディに軽くあてるのがいいと思います。ただ、塗装面だと傷がついてしまうので、ピックガードやブリッジ、ブリッジピンの上など、固い部分がいいと思います。アンプをつないだエレキギターなら、音叉をピックアップに近づけるだけでアンプから音が出せます。

周りがうるさくて、直接耳で聞きたい場合は、音叉のお尻を耳の穴の1センチくらい手前(こめかみ方向)に当てればよく聞こえと思います。耳に穴に突っ込むのは危険ですからダメですよ。音叉のお尻の部分を歯で噛んでくわえてもよく聞こえます。骨伝導ってやつですね。

音叉の音とギターの5弦の12フレットのハーモニクスの音が同じになるように合わせます。

まずは2つの音をよく聞いて、なんとなく同じ音程まで近づけます。
2つの音を同時に鳴らすと、音がずれている場合はずれている分だけ唸りが発生します。びよよよよよ~んって感じで。これが近づいていくと、唸りが緩やかになります。びよ~うわぁ~んうわぁ~んうわぁ~んって感じですか。ぴったり合うと唸りはなくなって調和します。いわゆるユニゾンの調和ですね。そうなったら5弦はOKです。

これで5弦の音があったので、この5弦を基準にして他の弦を合わせていきます。この図はギターの入門書には必ず載っているものです。



  • 6弦の5フレットと5弦の開放が同じになるように。
  • 5弦の5フレットと4弦の開放が同じになるように。
  • 4弦の5フレットと3弦の開放が同じになるように。
  • 3弦の4フレットと2弦の開放が同じになるように。(ここだけ4フレットなので注意!)
  • 2弦の5フレットと1弦の開放が同じになるように。

と、なったら終了。と言いたいところですが、もう一度最初(音叉と5弦の12フレット)から確認します。ネックと弦の張力のバランスが変わると、当然音程も変わってきますので、再度確認が必要です。すべての音が合うまで何回か繰り返します。それが何回かは、こればっかりはそのギターのネックの強度にもよるので、何回とは言えませんが、何度やっても狂っているようなら、ナットやブリッジに何か問題があるかもしれません。身近に詳しい人がいたら見てもらうことをオススメします。

この音程が同じになるように合わせるというのが、言葉で言うと簡単なのですが、初心者にとってはなかなかハードルが高いと思います。慣れれば簡単なんですけどね。慣れないうちは、二つの音のどっちが高いのか低いのかすらよくわからないかもしれませんが、試行錯誤しながら慣れていってください。


ここでひとつペグを回す上での重要なポイントを。音を合わせる時には、低い状態からペグを巻き上げて、音があった状態にすることです。

弦はペグのポストに巻かれていると思いますが、弦の音を下げる時にこの巻かれた部分がわずかに緩みます。これがギターを弾いているうちにチューニングの狂いにつながっていきます。ギターを引くと言う行為は弦を弾くわけですが、言い換えるとほんの少し引っ張ることになるますから。

そんなわけで、音があったなと思ったら、あえてちょっとだけ弦の音を下げて、少しずつ音を確認しながら巻き上げて、音を合わせるようにするといいと思います。

唸りをチェック→ほんのちょっと巻き上げる→唸りをチェック→ほんのちょっと巻き上げる、の繰り返しですね。

とりあえず今回は以上です。何を当たり前のことをとお思いかもしれませんが、ギターのチューニングと言うのはこれが基本ですので、まずは押さえておいてください。






「チューニングなどという(これはアカン編)」に続きます。